かつての武勇伝ばかりを語る上司がいた。
彼の武勇伝を聞きながら、
目の前の薄毛で小太り、
職場でもまるで人気がないその上司を、
内心、ひどく哀れんでいた。
かく言う自分も、昔話ばかり書いている。
今の生活に満足していないからなのか。
いや、満足はしているし、
毎日何かしらの発見があって楽しい。
少なくとも、今は生活環境は良い。
でも、ふとした時間に、なぜか思い出してしまう。
今の生活に満足していないからなのか。
突然の心肺停止。
慌てて心肺蘇生を開始したけど、pH 6.4, K 7.4。
救命は厳しいだろうと思ってた。
しかし予想に反し、見事心拍再開、しかも意識も戻った。
こんな症例初めてだった。
主治医に引き継いだら、なんと抜管された。
確かに呼吸状態は安定していたけど、
急変した直後の不安定な状況で抜管って、
自分が主治医だったら絶対にやらない。
さっさと鎮静かけて、ICU管理する。
しかも、時は夜。
でも、その主治医は、抜管した。
ご家族がそろって、数時間して患者は亡くなった。
でも、それが主治医の意図だった。
患者家族には、今が本人と話せる最後のチャンスです。
今抜管しなければ一生会話出来ません。
そう伝えていた。
こういう医療もあるのか、と
学ばせていただいた。
勉強し直す。
医者の落とし方。
もしあなたが、心臓外科医を狙っているなら。
かなり難しい。
多忙な外科系の中でも、超多忙。
ほぼ家に帰らず、ずっと手術をしています。
彼が医師になってから出会ったとしても、
デートが出来ないのでまず落とせません。
医師になる前からツバを付けておき、
彼に負けないステータスを付けてから、
大きな器でふと再開した際に、
勝利のわずかな光が見えてきます。
なお、奇跡的に落とせたとしても、
家庭的な生活は望めません。
嫉妬心や束縛願望がある方は、まず上手くいきません。